概要
画像引用元：https://www.tecotec.co.jp/case/jobtribes
『Job Tribes』は、職業をテーマにした本格カードバトルRPGです。ブロックチェーンの技術を取り入れているため、ゲーム内通貨を独自通貨のDEAPcoinに交換できます。また、ゲーム内アイテムがNFTとして売買されています。
『Job Tribes』は、PlayMiningというブロックチェーンゲームなどのエンターテイメントを提供するプラットフォーム内のゲームとなっています。
なお、PlayMiningでは独自通貨『DEAPcoin』が発行されています。
設計
『Job Tribes』のゲームやトークンの設計を解説していきます。
ゲームの遊び方
『Job Tribes』は、スマートフォンのブラウザからプレイすることができます。また、無料でゲームを始めることが可能です。(ゲームへのリンク)
詳細なゲームの遊び方については、コチラの記事で解説しております。
採用しているブロックチェーン
『Job Tribes』では、PlayMiningの独自チェーン「PlayMiningチェーン」を採用しているようです。PlayMiningチェーンは、複数のブロックチェーンのサイドチェーンとして機能しており、複数のチェーンからより円滑にアクセスできるため、より多くの人にリーチできる可能性があります。
また、DEAPcoinは、イーサリアムチェーン、BNBスマートチェーン、Fantom、Avalancheといったブロックチェーン上で流通しています。
『Job Tribes』の2つのコイン
『Job Tribes』では、ゲーム内通貨のPALEcoinと、PALEcoinを集めることで交換可能な暗号資産DEAPcoinの二種類のコインが存在します。
DEAPcoinは、NFT購入に使用できる他、取引所に上場しているため他の暗号通貨と交換可能です。DEAPcoinを手に入れるためには、ゲーム内で集めたPALEcoinを交換する、ゲーム内の特定のクエストやイベントに参加するなどの方法があります。
NFTとして売買されているアイテム
『Job Tribes』では、アミュレットと呼ばれるカードを使ってデッキを構築して遊びます。NFTを所有することで、アミュレットのステータスを強化することができます。さらに、NFTは「ドラゴンクエスト ロトの紋章」の作画を担当した藤原カムイ氏や、「FAIRYTAIL」の作者、真島ヒロ氏をはじめ、有名な漫画家やイラストレーターによってデザインされたものもあり、コレクション要素もあるNFTとなっています。
画像引用元：https://playmining.gitbook.io/howaitopp/nftno
トークンエコノミクス
『Job Tribes』と、『Job Tribes』が属するPlayMiningでのトークンの動きは以下画像の通りです。
画像引用元：サービスについて | Digital Entertainment Asset
複数のゲームタイトルを内包した経済圏となっている点や、クリエイターがNFTの制作に携わり、ロイヤリティを受け取ることができる点が特徴的な仕組みになっています。
コミュニティの運営方法
『Job Tribes』のコミュニティは、PlayMiningのDiscordサーバー上で運営されています。Discordサーバーの参加者は2023年3月時点で4万人を超えており、世界中のユーザーが参加しています。
また、公式ツイッターのフォロワーは約5,500人で、主に英語で情報発信を行っていますが、日本語での情報発信はPlayMiningのツイッターアカウントで行っているようです。
尚、PlayMining公式ツイッターのフォロワーは2023年3月時点で約1.8万人となっています。いずれも、『Job Tribes』はPlayMiningのプラットフォームとして制作したゲームというすみ分けがなされているように感じます。
運営体制
開発・運営チーム
『Job Tribes』は株式会社テコテックが開発を担当し、運営はPlayMiningのプラットフォームを開発、運営しているDigital Entertainment Asset Pte.Ltd.によって行われています。また、制作陣には、メインストーリー制作に樹林 伸氏、キャラクターデザインに美樹本 晴彦氏といった人物が参画しています。
画像引用元：https://jobtribes.playmining.com/about/
運営期間
2020年1月から、PlayMining公式ツイッターアカウントでの発信や広報活動を開始しており、2023年3月時点で運営期間は3年2ヶ月となっています。
約1年の情報発信、コミュニティ形成、テスト版リリースの後、2020年5月26日にオープン β版がリリースされました。
オープン β版がリリースされるまでの約1年の間に実施された施策の詳細（時系列での流れや効果の分析）に関しては、コチラの記事を参照していただければ幸いです。
マネタイズ
『Job Tribes』のマネタイズポイントは、NFTのゲームアイテムの売上と二次流通での手数料です。また、PlayMining全体としては、DEAPcoinの売上も収入源となりました。
NFTのゲームアイテムによるマネタイズ
『Job Tribes』は、無料でゲームをプレイすることができますが、ゲームを有利にすすめたり、より多くのDEAPcoinを獲得したりするためには、NFTの購入が必要になります。
そして、公式から販売されたNFTの売上や、ユーザー間での取引の手数料6％(出品者3%、落札者3%)がマネタイズポイントとなります。また、ユーザー間の取引の手数料は流動性の確保の観点から20%から6％に大幅に改定された経緯があるようです。
将来性
『Job Tribes』は将来的に盛り上がっていくのではないかと考えています。
DEAPcoinは、Play Miningのプラットフォーム内のゲームタイトルが増えるにつれて、その需要もより強まっていきます。さらに、Play Miningでは、DEAPcoinの価格の暴落を防ぐために、DEP Buyback Programと呼ばれる運営による買い支えの制度についてのホワイトペーパーに記載されており、対策がなされています。
また、『Job Tribes』ストーリーやキャラクターデザイン、NFTの制作に多くの著名人が参画している点も将来的な盛り上がりを期待できる要因となっています。ブロックチェーンゲームやNFTが浸透していくことで、制作陣のファンを取り込める可能性がある他、参画しているクリエイター達の今後の活動によっても、NFTにさらなる価値がつく可能性があります。
