スクエニのブロックチェーンゲーム『SYMBIOGENESIS』を徹底解説

投稿日:2023年3月27日 | 最終更新日:2023年5月29日

概要

『SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)』は『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』など多くのビッグタイトルを販売するSQUARE ENIXのブロックチェーンゲームです。

 

公式サイトでは『SYMBIOGENESIS』を、10000点のNFTコレクティブルアートにゲームユーティリティが加わった、「ストーリー解放型NFTエンターテインメントであると定義しています。全部で6章からなるストーリーが段階的に公開されていく形でゲームが進行していきます。

 

画像引用元:SYMBIOGENESIS

 

本ゲームは竜によって破壊された「浮遊大陸」を舞台に、様々なストーリーが展開されていくゲームです。現在公開されているウェブページでは、「浮遊大陸」をタップして探索することができ、クエストやミッションを進めていくことが可能です。そして、ゲームのラストは、特定のクエストやミッションをクリアした3人のプレイヤーのみが挑戦することができる最後のミッション「ワールドミッション」によって「浮遊大陸」の未来が決まる、マルチエンディングのストーリーになっているとのことです。

 

 

設計

『SYMBIOGENESIS』のゲームやトークンの設計を解説していきます。

 

ゲームの遊び方

『SYMBIOGENESIS』はPC、スマートフォンのブラウザからプレイすることが可能です。ブラウザはChromeの使用が推奨されています。

 

ゲーム内では、全6章から構成されるストーリーを楽しむ「ミッション」と、隠されたアイテムを探す「クエスト」の2つの要素が存在します。NFTを持っていない人でも、ミッションについては最後まで遊ぶことができます。

 

詳細なゲームの遊び方については、コチラの記事で解説しております。

 

 

採用しているブロックチェーン

『SYMBIOGENESIS』では、イーサリアムチェーン、ポリゴンチェーンが採用されています。10000点のNFTコレクティブルアートとして販売予定のキャラクターNFTはイーサリアムチェーンで発行され、一方でキャラクターNFT所有者が発行できるレプリカやゲーム内アイテム、経験値などの特典が得られるメンバーカードNFTはポリゴンチェーンで発行されるとのことです。

 

イーサリアムチェーンだけではなく、ポリゴンチェーンが採用されている理由として、ガス代(取引手数料)が低い点が考えられます。

 

『SYMBIOGENESIS』ではゲーム内で獲得したアイテムをNFT化してマーケットプレイスで売買できます。しかし、NFT化する際には都度ガス代が必要になります。

 

『SYMBIOGENESIS』ではアイテムをNFT化する際のガス代を回数限定で運営が負担すると予定されています。このことからNFTアイテムの流動性を向上したい狙いがあると推測されており、流通数の増加に伴ってガス代の費用も増加していくため、コストの面からポリゴンチェーンを採用しているのではないかと考えられます。

 

 

NFT化されているゲーム内要素

『SYMBIOGENESIS』のNFTには、キャラクターNFT(オリジン)、キャラクターNFT(レプリカ)、アイテム、メンバーカードNFTなどがあります。

 

   画像引用元:公式Twitter

 

キャラクターNFT(オリジン)は、10000点のNFTコレクティブルアートでPFPとしても利用することができます。『SYMBIOGENESIS』はこのキャラクターNFTに付随するユーティリティとしてゲームを提供しているという建付けのようです。キャラクターNFTには見た目や職業、所有することで読めるストーリがーが異なる5つのタイプが存在します。またキャラクターNFTを所有することで、レプリカの発行や、新たなNFTの取得、ランキングで有利になるなどのメリットがあります。レプリカの発行によって、キャラクターNFTを所有して読むことができるストーリーを他の人と共有、販売することができます。

 

画像引用元:クエストとアイテム

 

また、「浮遊大陸」の特定の場所をタップすることで隠されているアイテムを入手することができ、アイテムはNFT化して販売することも可能なようです。

 

 

ロードマップ

2023年3月時点で、フェーズ5までのロードマップが公開されています。記事執筆時点ではフェーズ2が進行中で、「トレジャーハンティングキャンペーン」をはじめとしたキャンペーンが実施中です。「トレジャーハンティングキャンペーン」では、浮遊大陸の特定の場所をタップすることでメンバーズカードNFTを入手することができます。

 

今後の展開として、2023年4月にAMAとALキャンペーン、その後、詳細日時未公開の内容として第一章のキャラクターコレクティブルアート販売、ゲームユーティリティの第一章の開始が予定されています。

 

 

トークンエコノミクス

『SYMBIOGENESIS』では、2023年3月時点で独自通貨の発行は発表されていません。一方で、NFTを絡めたゲーム展開ということもあり、以下の画像のような仕組みを構築することでNFTの売り圧が強まることを防いでいくようです。

 

画像引用元: SYMBIOGENESIS_JA_20230309.pdf

 

 

コミュニティの運営方法

『SYMBIOGENESIS』ではコミュニティの運営をDiscord、広報活動を主にTwitterで行っています。

 

Discordは2023年時点で3万人以上が参加しており、記事執筆時点で進行中の「トレジャーハンティングキャンペーン」における、メンバーズカードの隠し場所に関するヒントの発表などが行われており、今後もゲームの進行に関する重要な情報が発信されていく可能性があります。

 

またTwitterのフォロワーは4.1万人で、イベントの告知に加えて「浮遊大陸」の建造物やエリアについてクイズ形式での説明や、ゲームの世界観に関する解説などが行われており、把握しておくことで今後のゲームの進行に役立つかもしれません。

 

 

本メディアでは、具体的なコミュニティ運営や広報活動の手法なども解説しています。

本内容について詳細を知りたい方に関しては、コチラの記事を参照していただければ幸いです。

 

 

運営体制

 

開発・運営チーム

『SYMBIOGENESIS』は、SQUARE ENIXによって開発、運営が行われています。また、マーケティングパートナーとして、LCA Game Guildが参画している他、スペシャルアドバイザーやコミュニティパートナーとして多数の個人やコミュニティが参画しています。

 

画像引用元:スタッフ・開発パートナー

 

 

運営期間

2022年10月からTwitterでの発信や広報活動を開始しており、2023年3月時点で運営期間は5ヶ月となっています。

 

約5ヶ月の情報発信の後、Discordサーバーの開設や、「トレジャーハンティングキャンペーン」や、Twitterのフォロー・リツイートキャンペーンによるNFTの配布が行われています。

 

 

マネタイズ

 

『SYMBIOGENESIS』のマネタイズポイントは、NFTの売上とNFTのの二次流通による収益があると考えられます。順次発売予定の10000点のNFTコレクティブルアートは、一次販売が主な利益になると考えれられますが、それぞれのNFTごとのストーリーを知る事がゲームを進める上で重要になるということで、二次流通や、レプリカの売買も盛んに行われることが期待できるのではないでしょうか。

 

将来性

 

『SYMBIOGENESIS』は、大手ゲーム開発会社のSQUARE ENIXが運営しているという点で大きな注目を集めています。現段階ではDiscordの開設や、NFTの配布が行われているのみで、ゲーム自体の詳細な内容や、ユーザーの反応を確認することが出来ていないため将来性について判断できる段階ではありません。

 

しかし、ゲームのリリース前の段階で、Twitter約4万人、Discord約3万人の人々を集めており、10000体のNFTそれぞれがもつ情報によって難易度が左右されるクエストや、ミッションを通して、最終的には3人のプレイヤーしか最後のミッションに挑戦できないという斬新なゲーム性が取り入れられている点では、今後も注目すべきホットなタイトルであるといえるでしょう。

この記事を書いた人

EY Strategy and Consulting入社後、グローバル案件を担当する。YouTuberのコスメディレクターや広告運用を経験後、Web3領域でゼロスリー(株)を創業。ソフトバンクアカデミア14期生。

石井貴大をフォローする
ゲームの概要・特徴
Game3
タイトルとURLをコピーしました