VARBARIANのアパレルNFTの解説と、次世代の EC x NFTマーケティングとして浸透すると考えている理由

投稿日:2023年3月16日 | 最終更新日:2023年5月29日

VARBARIAN NFTとは

VARBARIAN」は2021年9月から運営されている「Web3ファッションブランド」です。

 

将来的なデジタルファッション需要の高まりを見据え、メタバースやNFTに特化した展開を行っており、「メタバースとリアルの両方で着られるブランド」であることが大きな特徴となっています。

 

主な特徴として、以下の3つになります。

 

・Decentralandで着用可能なファッションNFTを獲得できる

・服を原価で購入できる会員パスNFTも販売されている

・洋服に付属する”NFT搭載ステッカー”でNFTを受け取り可能

 

実際に、購入された商品にはこういったステッカーが封入されています。

引用元:https://fashiontechnews.zozo.com/business/varbarian 

 

元々、「VARBARIAN」はデジタルのアイテムが展開される中で、現実世界でもデジタルと同じアイテムを着用できたら良いのではないかという「逆の発想」を元に誕生したとのことです。

 

実際に、オリジナルNFTグッズ事業「Super NFT Products」がGMOペパボ株式会社に事業譲渡されたニュースも発表されました。

 

NFT x リアルグッズを掛け合わせる事業は、消費者への新しい体験としてかなり組み入れやすいものだと捉えています。

 

引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000101105.html 

 

どういった販売方法をされているのか

 

実際に、ここからどういったフローで商品が販売されているのかを整理します。

 

1. ECストアでの販売

引用元:https://varbarian.official.ec/ 

 

基本的には、twitterとインスタアカウントのURLに記載されている、ECサイトでの販売がメインになっています。

 

ECストアを確認すると全ての商品が完売しており、私も実際に購入することを検討しておりましたが、残念ながら購入することはできませんでした。。

 

商品説明のページにNFT受け取りの文言として、以下の注意事項が記載されてます。

 

全てのアイテムには”購入証明NFTステッカー”が付属されており、スマホをかざす事で購入証明NFTが取得可能です。また購入証明NFTを所有するウォレットに後日、メタバースで着れる”ウェアラブルNFT”も送られてきます。

※ウェアラブルNFTは購入証明NFTを取得してから1週間前後で送られて来ます(Openseaから確認の場合はhiddenフォルダをご確認下さい)

 

2つのNFTが受け取れるとのことで、購入証明NFTを受け取られたアドレスへ送付される流れになっているようです。

 

2. Openseaでの着れるNFTの販売

引用元:https://opensea.io/ja/collection/varbariancollection

 

後ほどNFT分析の方を実施しますが、Openseaのページをみると以下の情報がわかります。

 

これまでのNFT合計売上:5ETH

フロア価格(最低価格):0.011ETH

出品中のNFT割合:2%

所有者数:579個

ユニークユーザー:39%

 

まず気になるのが、出品中のNFT割合ですね。

 

現状所有者が579個数ありますが、そのうちOpensea上にNFTとして出品されているものはわずか36個(2%)しかありません。

 

実際に購入者が届いたデジタルNFTを、Openseaに出品するハードルはかなり高い、もしくはあまり金銭的なメリットを感じていないと見て取れます。

 

またユニークユーザーが39%というのは他のプロジェクトと比較してもかなり低い割合だと思います。

 

ユニークユーザーが少ないということは、1人のホルダーさんが複数のNFTを保有していることが多いことを示唆しており、全体の約60%程度のNFTは複数NFTの1つで保有されていることが判断できます。

 

3. 「渋谷MODI」での期間限定ポップアップストア

引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000107002.html

 

渋谷MODIの本館1階で9月16日(金)から23日(金)までの期間限定ストアが開催されました。

 

ECでの購入体験と同様に、発売される全てのアイテムには「購入証明NFT」と

「メタバースで着れるNFT」が付いてきます。

 

 

twitterでも投稿されましたが、かなりポジティブな反応が多く見受けられました。

NFT分析から見る、VARBARIANの特徴

 

https://raritysniper.com/varbarian

 

こちらは、NFTのランクを可視化するRarity Sniperに掲載されている。VARBARIAN COLLECTIONのNFTです。

 

NFTのランクを可視化することで、高いランクの物はその価値をより一層強め、低いランクのものは逆により取り引きのハードルを下げることで流動性が上がる可能性があります。

 

ここでランクが高い(ランクが1に近い)NFTにはどんな特徴があるのか、数値を見ていきましょう。

 

こちらは、Rarity Sniperに掲載されていている中で最もランクが高いVARBARIAN COLLECTIONのNFTです。右の表には、各種評価項目ごとのスコアが記載されていますが、異なるランクのものと比べてみましょう。

 

※ハイライト箇所は得点の高い箇所

 

この表を見ると、トータルのスコアに対する配点として、OCCURRENCES(出現確率)が低いものほど高いスコアであること、それぞれの項目に比重がかかっていること(確率が低いといって必ずしもスコアが高いとは限らない)がわかります。

 

特に重要となっているのはUniqueという項目で、これは全く同じデザインのNFTが1つしかないことを現しています。調べてみると確かに全1040件の商品のうち、45のNFTは他とデザインが被らない単一のものであり、残りの995のNFTは少なくとも2つ以上の同じNFTがありました。

 

しかし、売り出されているNFTのランクを価格順で見ていくと、必ずしもランクが高いNFTが高い値で売られている訳ではありません。

 

 

ランク18が0.07ETHに対してランク101が0.09ETHで販売されているなど並び順はバラバラです。このことからVARBARIAN COLLECTIONのNFTオーナーは、単なるレア度よりもそのファッション性や自身の好みで選んでいるオーナーが多いのではないかということが想像できます。

 

まとめ

今回のNFT徹底分析シリーズはいかがだったでしょうか。

 

リアルグッズ x NFTの最先端事例であり、渋谷MODIでのポップアップストアなど実際に詳しく見ていく中で、どういった活用方法ができるのか、具体的にイメージされることができたと思います。

この記事を書いた人

EY Strategy and Consulting入社後、グローバル案件を担当する。YouTuberのコスメディレクターや広告運用を経験後、Web3領域でゼロスリー(株)を創業。ソフトバンクアカデミア14期生。

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